吸血「姫」沙羅 1

満月の夜、青白い月明かりの中で、影が 一人 佇んでいる。

その人影は 黒衣に身を包んだ 沙羅だ。

その美しい貌には 氷のように 冷たい 無表情さを 浮かべている。

ふと その美しい貌に 凄絶な 笑みが 浮かぶ。 

強靭な意志の力で押さえつけていた「渇き」を癒す「獲物」を みつけたようだ。

「渇き」を癒し「獲物」を「味わう」ためには 

まず「狩り」をして「獲物」を 手に入れなくてはならない。

沙羅は 「狩り」も 楽しむ気らしい。