2007-06-02 吸血「姫」沙羅 1 吸血「姫」沙羅 #小説 満月の夜、青白い月明かりの中で、影が 一人 佇んでいる。 その人影は 黒衣に身を包んだ 沙羅だ。 その美しい貌には 氷のように 冷たい 無表情さを 浮かべている。 ふと その美しい貌に 凄絶な 笑みが 浮かぶ。 強靭な意志の力で押さえつけていた「渇き」を癒す「獲物」を みつけたようだ。 「渇き」を癒し「獲物」を「味わう」ためには まず「狩り」をして「獲物」を 手に入れなくてはならない。 沙羅は 「狩り」も 楽しむ気らしい。